不動産購入でトラブルが起こる理由とは?トラブル事例から学ぶ“トラブル回避”のポイントも詳しく解説します
不動産売買は取引金額が高額だからこそ、小さなことでも大きなトラブルの原因になることがあります。
これからの生活に期待を馳せながら不動産を購入した後、さまざまなトラブル対応で毎日のように心も体も疲れたくないですよね。
契約前に原因対策や事例を知ることができていれば、大きなトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
今回は、不動産購入でトラブルが起こる背景やよくある事例とともに、トラブル回避のポイントを詳しくお伝えしていきます。
◆ 不動産購入時のトラブルが起こる理由とは?
まずは、不動産購入時にトラブルが起こる理由についてご紹介します。
【理由①】不動産会社に頼り切ってしまう
専門的な用語が飛び交う不動産購入は、難しいと感じる方も多いですよね。
聞いたことのない言葉が小さな文字でたくさん書かれた不動産売買契約書を見ると、一字一句読むのが億劫かもしれません。分からないまま、「不動産会社に任せておけばいい」と頼りっきりとなる方もいるでしょう。
それがトラブルの原因のひとつで、不動産会社にお任せモードになってしまった挙句、後から「聞いていない」「知らない」というトラブル発生につながるケースが多いです。
【理由②】不動産購入に慣れていない
不動産購入は人生のうちでも1回や2回という“頻度の少ない”経験です。初めての経験なら分からなくて当然なのですが、分からないことが多過ぎる状況で不動産購入を進めるはリスクがあります。
基礎知識を持たずに購入しようとした結果、トラブルになるケースも実は多いのです。
【理由③】金額が大き過ぎるから
新築注文住宅や中古住宅、土地、マンションなどさまざまな種類がある不動産ですが、いずれにしても数百万から数千万円という大きなお金が動きます。
特に、住宅ローンで不動産購入をする人にとって、トラブルが起こっても今後の支払いは続きます。
金銭面でのトラブルが起こると、その金額が大きいことからトラブルに発展しやすいと言えるでしょう。
◆ 不動産購入時のトラブル事例
不動産購入では、お金のこと、土地のこと、建物のこと…などさまざまなトラブルが起こります。そのなかから、よくある事例をいくつかご紹介します。
【事例①】「仲介手数料の金額…こんなに高いとは知らなかった」
仲介手数料の金額でのトラブルも多いです。
不動産会社に“仲介”をしてもらう形で不動産購入をする際、仲介手数料は必要ですが「いくらかかるか・いつ支払うか」が曖昧なまま契約を進めると後からトラブルにつながりやすいでしょう。
新築注文住宅や新築マンションのように、建築会社など“売主”から直接的に購入する場合、仲介手数料はかかりません。一方、中古住宅や土地などの購入においては、売主との間に不動産会社が仲介役として入っているケースが多く、仲介手数料は必要です。ただ、仲介手数料は法律で「上限額」が定められているため、計算に基づいた金額以上を請求されることはありません。
また、仲介手数料を支払う時期については法律で決まりがありません。基本的に仲介手数料は契約が整った段階で支払うものですから、「契約時・引き渡し時」の複数回に分けたタイミングで支払うケースが多いです。
あらかじめ、
・いつ支払うか
・いくら払うか
といった確認をしておきましょう。
【事例②】「土地の境界をめぐって問題が起こった」
土地売買では、隣地の持ち主同士で立ち会いのもと、「ここが境界ですよね」という確認が必要になってきます。
しかし、
・土地の境界が曖昧となっているケース
・隣の建物がはみ出しているケース
・隣地の所有者が立ち会いに応じてくれないケース
・所有者が不明なケース
などの問題が起こることがあります。
特に、隣地が空き家の場合、所有者だった人がすでに亡くなり相続が発生していることもあるでしょう。相続人が境界についてよく分からず、立ち会いに非協力的というケースも珍しくありません。
通常、土地の売買では「境界を明確にしてから」とされています。しかし、実際には売主が曖昧にしたまま売却し、買主が購入後に上記のようなトラブルに巻き込まれるケースがあります。
境界に関して近隣の住民と揉めると、解決まで時間がかかるばかりか、揉め事によって日々の暮らしが精神的な苦痛になるケースも…。不動産購入前に、こういった問題が起こらないようにしっかりと確認しておくことが大事です。
【事例③】「契約後、住宅ローンの審査が通らなかった…」
住宅ローン関連のトラブルも多いです。
不動産は金額が大きいだけに、住宅ローンを利用して購入する人がほとんどではないでしょうか。
住宅ローンは、ご自身の「年齢・収入・勤続年数・購入する物件」などさまざまな視点で審査されます。そのため、「借り入れることが可能な金額」と「実際に借りられる金額」とはイコールではありません。全額借りられるだろうと思い込んで、手付金を支払い不動産購入の契約を先に結び、その後に「住宅ローンの審査が通らなかった!」と金銭面のトラブルを抱える方もいます。
経験豊富で良識のある不動産会社なら、契約後に住宅ローン審査が通らなかった場合は手付金返還する内容の“住宅ローン特約”をつけます。契約前にこういった説明もしてくれるはずです。
ただ、一方で「住宅ローン特約がついていない」契約をする不動産会社もいます。この場合、住宅ローン審査に落ちて契約解除するには「手付金を放棄するしかない」と泣く泣く手付金を諦めることになってしまいます。
住宅ローンは、
・事前審査⇒不動産売買契約の前
・本審査⇒不動産売買契約の後
という事前審査・本審査という2回の流れがあります。
通常は、事前審査がクリアできた段階で不動産購入の契約を結び、それから本審査です。多くの場合、事前審査が通過できれば本審査もクリアできますが、事前審査時から状況が変わっている(転職、退職、車のローンを組んだ、他の借り入れの滞納をした)などが要因となって本審査が落ちることもあるため注意が必要です。
◆ 不動産購入時のトラブルを回避するためには?
トラブルをできるだけ未然に防げる方法がいくつかあります。これから不動産を購入する方は、あらかじめ次のようなポイントをおさえておくことが大事です。
ある程度の基礎知識をつけておく
不動産の購入は大きなお金が動くため、比較検討や情報収集で“慎重”な購入をしなければなりません。ところが、話の中身を理解せずに次の段階に進んでしまってトラブルになる方もいます。
すべてを熟知して不動産購入するのは難しいですが、ある程度の基礎知識をおさえておくと安心感があります。
疑問点や不安点をまとめておく
土地の購入、中古住宅の購入…など、不動産購入では必ず「疑問なこと・不安なこと」があるはずです。
契約書を見ているとき、内見をしているとき、不動産会社の担当者と話をしているときというように、次から次へと疑問点や不安点が湧いてくるかもしれません。
些細なことでも気づいたときにメモをとり、それをまとめておくことをおすすめします。疑問点を解決せずに不動産購入が進み、後戻りできなくなっては大変です。
小さなノートでもよいので、自分が疑問に思ったことをまとめておきましょう。
会話のやり取り中、重要そうなところはメモをとる
口頭だけでやり取りすると、後から「言った言わない」問題でトラブルとなることがあります。すでに書面となっている内容についての会話であればいいでしょうが、それ以外でも大事と思える点も多いでしょう。
「言ったはず」「何も聞いていないはず」と、両者が主張し合うと解決が難しくなります。大切なやり取りについてはメモをし、文章に残しておくことが大事です。
重要事項の説明を受ける際はしっかり理解する
不動産購入では、文字通り「重要事項説明」はとても重要なことです。聞きたいことがあれば、遠慮せずに聞いてみましょう。
不動産会社の担当者にもよりますが、分かりやすく丁寧に説明してくれる人もいれば、比較的“淡々と”事務的に進める人もいるでしょう。
聞きたいことがあっても「話を中断してもいいのかな…」「こんな小さなことを聞くのは申し訳ないかな」という遠慮から、曖昧にしたまま契約をする方もいるようです。
しかし、これが大きなトラブルとなることもあります。不安なことをそのままにせずに、小さいことでも質問を投げかけてみてくださいね。
質問には具体的な内容を求める
不動産購入には大きなお金がかかり、人生のうちでも重要イベントです。疑問や質問は多くなって当然ですよね。
ただ、不動産会社に質問した際、「後日回答します」「後で電話します」と言われて後からトラブルとなるケースがあります。
特に、口頭での質問の場合、「後で」と言われて担当者が忘れてしまう可能性も考えられます。こうなると不信感がつのりますよね。
具体的に「いつまでに・どんな方法で(電話・メールなど)」を確認しておくといいでしょう。
また、優良な不動産会社の場合、お客様が不安に思わないように、スピード感ある対応をするように心がけるものです。「後でと言われて何日も経ってしまった」となれば、当然ながらお客様は毎日不安です。
質問をした後は、たとえば「今週末までに」「○○日までに」といった具体的な期日を設定してもらうと安心感につながります。
不動産会社との信頼関係が大事
不動産購入でトラブルに巻き込まれる人もいますが、実際には「問題なく不動産を買えた」という人もたくさんいます。
この違いは何かというと「不動産会社選び」です。不動産購入はどこでも同じではなく、不動産会社の“質”とも深く関わってきます。
ポイントは、
・これまでたくさんの実績がある不動産会社
・地域密着型で長年の歴史がある不動産会社
です。
長年地元で営んできた歴史がある不動産会社は、小さいながらにも「地元の不動産売買に携わってきた」という強みを持っています。全国規模の不動産会社とは違い、地元に精通している点もポイントです。
また、長い実績はトラブルの少なさとも比例しています。信頼できる地域密着型の不動産会社を選び、トラブルを防ぐ不動産購入につなげていくことが大事です。
◆ まとめ
不動産購入でトラブルが起こらないためのポイントが「事前知識を持つこと」と「信頼できる不動産会社を選ぶこと」です。
今回お伝えしたような不動産トラブルの事例や背景を知っておくだけでも、購入前の事前知識となります。
それでも、購入時にはたくさんの不安があるでしょう。分からない点や不安点は、小さいことでも相談できる不動産会社選びが大切です。
過去の実績が多いことはもちろん大事ですが、お客様視点に立ち“親切・丁寧・柔軟な対応”ができるかどうかもポイントとなってきます。
当社では、お客様がご不安に思った点を解消するべく、丁寧でスピーディーな対応を心がけています。
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