後悔のない戸建て購入のために|住宅購入の一般的な流れとともに知っておきたい注意点を解説します
情報収集や物件見学、不動産会社との手続きや住宅ローンの申し込みなど不動産購入はやることが多く、“初めて”経験することばかりで戸惑う方も多いでしょう。
何も知らずに進めると不安が大きいだけでなく、失敗や後悔につながることもあります。購入時には段階ごとに潜んでいる“注意すべきポイント”をおさえることが大事です。
そこで今回は、戸建て購入の段取りをおさえつつ、流れに沿って知っておきたい注意点を解説していきます。
不安を抱えたままの購入とならないように、ぜひともご参考ください。
◎ 戸建て購入で失敗しないために知っておくべき注意点
高額な買い物ですから戸建て購入は失敗したくないですよね。はじめに注意点をおさえておくことで、後悔を減らすことができます。
▼ “新築”or“中古”のどちらにすべきか
戸建て購入で多くの人が初めに迷うのが「新築」か「中古」のどちらにするかでしょう。
どちらの選択肢を選ぶかで費用もだいぶ異なります。
“新しさ”にこだわりたい人は新築が向いています。ただ、年々建材や建築費用が高騰しているため、中古住宅と比べると費用は高くなりがちです。
土地探しから始まる注文住宅の場合、立地によっては間取りに制限を受けることも。地域の土地に精通した不動産会社からの購入もポイントになります。
新築と比べて希望の立地を選びやすいのが中古戸建て住宅の良さです。すでに建っているので購入までの期間を短くできるうえ、内覧で中を確認してからの購入が可能です。価格的にも予算に合わせやすいこともあり、近年は人気があります。
なお、「リフォーム済」の物件なら新しさも得られます。
▼ 住み替えの際は売却のタイミングにも注意
住み替えは、売却と購入のタイミングにも注意が必要です。
同時進行で進めると、どちらか一方の手続きが滞るケースもあります。
たとえば、売却がスムーズに進んだのに新居選びが難航していれば、仮住まいをしなければなりません。仮住まいを探す手間、仮住まいの入居費用、引っ越し費用などもかかります。
逆に新居の購入手続きがとんとん拍子に進んでも、旧居の売却が難航すると“住宅ローンの二重払い”も生じる可能性があるため注意が必要です。
状況ごとにタイミングを調整しながら進めていくことがポイントです。
当社でも、住み替えのご相談をお受けることも多いです。お客様がご不安な点をカバーできるように最適な売却プランを提案できるようにしますのでぜひともご相談ください。
▼ 土地選びは慎重に
注文住宅で戸建て購入をする場合は、土地探しも必要です。
注文住宅は間取りなど建物本来にこだわりたい人も多く、土地購入は安くおさえようと考えるケースもあるでしょう。ただ、安さを重視して狭い土地を買うと希望の間取りが叶えられない失敗もあります。
注意したいのは隣地との関係性です。古くからの土地は、境界が曖昧なことや、トラブルを抱えているケースもあるため注意しましょう。
「相場よりも安い」といって飛びつくのはNGです。
・ 形がいびつで設計しづらい
・ 道路が私道でトラブルが起きやすい
・ 建ぺい率や容積率、高さ制限などの規制で思うような間取りが設計できない
といった後悔もよくあります。
相場よりも極端に安い土地は、法律絡みで何かしらの“安くせざるを得ない理由”が潜んでいる可能性もあるため注意しましょう。
また、中古住宅を買う場合は、今後の建て替えの可能性についても考えておかなければなりません。
土地のなかには、「再建築不可物件」というケースもあります。多くの場合、建築基準法の“接道義務”が満たされていない土地です。災害時の緊急車両の通行を目的に「4m以上の道路に敷地が2m以上接していること」といった法律があるため、そういった土地を買うと将来的に建て替えに制限が起こる可能性があります。
そもそも「道路に接していない」といった土地も再建築不可物件となるため注意しましょう。
▼ 住宅ローンに関すること
住宅ローンを選ぶ際、金利のタイプを理解しておきましょう。
住宅ローンには、
・返済スタートからゴールまで金利が一定の「全期間固定金利型」
・借入当初の金利の適用期間が終了後に金利タイプを選べる「固定金利期間選択型」
・市場の金利の動向に応じて変わる「変動金利型」
などがあります。
収入や家族の今後のライフイベントに必要な支出を含めて、長期的な資金計画を考えながら住宅ローンを検討しましょう。
◎ 戸建て購入の流れと各段階での重要注意点
ひとくちに戸建て住宅購入といっても「中古住宅・注文住宅」でも流れが異なる部分はありますが一般的な流れとともに、それぞれの段階の注意点をご紹介します。
① 予算を考える
初めに整理しておきたいのが、
・「自己資金」⇒どのくらいの現金を貯蓄から準備可能か
・「住宅ローン」⇒どのくらい借りたいか、毎月どのくらい返済できそうか
・「親戚からの援助」⇒親や祖父母など親戚から援助してもらえるか
といった資金計画の概要です。
今後の支払いをシミュレーションする際、「物件の価格」だけでなく、「諸費用」の全体像をイメージしておくことも大切です。
物件価格に対し諸費用は、
・ 新築住宅では5~10%ほど
・ 中古住宅は7~12%ほど
は必要になります。
たとえば、3500万円の物件の購入なら、175~420万円ほどは諸費用としてかかることになるでしょう。
諸費用の主な内訳は新築・中古どちらもだいたい同じですが、中古住宅では仲介手数料が必要な点にも注意しておきましょう。
住宅ローンを使う際は、毎月の収入・支出を見つめ直し、どのくらい住宅ローンに回せるかの確認はかなり重要です。
② 希望の条件をリストアップする
間取りの雰囲気や建物の規模が同じくらいでも、立地条件によっては物件価格も異なります。
そこで、
・ 通勤や通学を考えた立地
・ スーパーなどの利便性を考えた立地
・ 子育てしやすい環境にしたい
・ 部屋数にこだわりたい
・ 築年数が浅い方がいい
・ 古い物件をリノベして暮らしたい
・ リノベ済の中古住宅がいい
など物件に求める条件を整理しておくことがポイントです。
おそらく、自分の理想をすべてクリアできる物件はなかなかありません。そこで、譲れない点、妥協してもいい点など、優先順位を考えておく必要があります。
③ 物件を実際に見学する
中古住宅の戸建てを購入する際、実際に見学にいって分かることも多いです。写真では分からないことを重点的に確認できます。
物件見学は、自分が気になっていたこと以外にも、建物の隅々をチェックすることも大事です。
また、建物以外の周辺環境は特に詳しく確認しておきましょう。
・ 日当たり
・ 交通量
・ 隣家との位置関係
・ 道路の幅
・ 電柱の位置
・ ゴミ置き場の場所
・ 音
など周辺環境は実際に行ってみないと分かりません。
道路の交通量は時間帯でも異なるため、“時間帯”や“曜日”を変えながら、何度か行ってみることが大切です。戸建ての住み心地は、土地と建物、どちらかに不満があると快適とは言えなくなります。
大きな買い物なので、どちらか方に偏り過ぎないようにこだわりたい点をバランスよく考えましょう。
④ 購入申し込み
複数の物件を候補にしたら、そのなかから絞り込んで購入申し込みをします。
「こっちとこっちで迷っている…」「この物件を買いたいけれどどうしよう」と迷うこともありますよね。
ただ、基本的に不動産購入は先着順で購入者が決まります。特に、人気の立地やお得感のある物件などは注目度も高いため、迷っているうちに先を越されるケースも多いです。
買いたい意思表示を「申込」という形で示し、次の段階に進んでいきましょう。
⑤ 住宅ローンの審査をする
戸建て住宅を買うとき住宅ローンを利用する方は多いでしょう。住宅ローンの審査は「事前審査(仮審査)」と「本審査」の2段階です。
購入物件を絞った段階で事前審査、そして売買契約をした後で本審査という流れです。
戸建て住宅は大きな買い物のため、「返済を長く続けられるか」といった安定性が確認されます。
年収に対して借入希望額が大きい、入社したてで収入が安定していない…などは審査に落ちる原因にもなります。
直前に転職すると事前審査に落ちる可能性もあるため注意しましょう。
⑥ 売買契約をする
住宅ローンの審査で資金を確保できたら、売買契約に進みます。
重要事項説明で物件に関する詳細を確認したら、書類にサインして契約が成立します。重要事項説明書は、物件に関する情報・注意点が網羅されている書面です。
細かい文章を読んでいると「難しい…」と感じる点も多いかもしれません。だからと言って曖昧にしたままの契約はNG。大事な契約ですから、不明な点はその場で質問することが大事です。
契約時には、手付金や印紙税、仲介手数料などの現金を払います。
通常は、事前に支払いタイミングや金額が説明されるのですが、契約日間際になって準備に慌てないように余裕を持って確認しておきましょう。
また、注文住宅の場合、契約後にさまざまな打ち合わせを経て住宅建築が進んでいきます。
⑦ 住宅ローンの本審査をする
正式に戸建て住宅の売買契約が済めば、住宅ローンの本審査に進みます。事前審査と違い、本審査は広い視点での審査が行われます。そのため、事前審査に通過しても、本審査で落ちることはあります。
特に、「仮審査~本審査」の期間内に転職や失業、自動車購入のローンなど、収入面で住宅ローンの支払いに影響を及ぼす変化がある場合は本審査に落ちる可能性もあるため注意しましょう。
一般的に、売買契約締結の際、「住宅ローン特約」を設けているケースが多いです。これは、住宅ローン本審査で落ちた場合、手付金を全額払い戻されることで契約の解除ができるという内容の特約です。
通常は、本契約を結んだ後には、買主側・売主側のどちらからの事情で解約する際は、違約金が発生します。住宅ローンに落ちてしまうことは“やむを得ない事情”でもありますので、住宅ローン特約が設けられているケースが多いです。
本審査に通ったら、住宅ローンの契約をします。
⑧ 決済・引き渡し
手付金などを除いた残金を決済し、引き渡しとなります。金額が大きいため、残金は現金で支払うことはありません。振込などは金融機関へ依頼しながら“決済”とし、その後は引き渡しとなります。
◎ まとめ
戸建て住宅購入はさまざまな流れがあり、「家を買いたい」と決めてから実際に居住するまでの道のりは長くなります。ただ、大きな金銭が絡むことですから、物件探しから内覧なども十分に吟味して決めることが大事です。
注文住宅の場合は数か月もかかりますが、中古住宅の戸建てならスムーズに進めば1~2か月での購入ができます。短期間で戸建て住宅が買えるうえ、立地的にも良い場所が多く、昨今は中古住宅の人気が高まっています。
しかし、購入を急ぎ過ぎると後悔にもつながるため、余裕を持って進めることがポイントです。
また、不動産購入はお金や法律的な面が複雑に絡み合うことも多く、大まかな流れをイメージできても不安・疑問はあるかと思います。中古住宅売買に精通している、地域に根付いた不動産会社への依頼も大切なことです。
当社は、館山や南房総の物件売買の実績も豊富で、戸建て購入をサポートしている不動産会社です。お客様が安心して購入できるように、ご相談をお受けしています。