館山市移住 多賀谷裕一様 田舎暮らし | 南総ユニオン
南総ユニオン株式会社電話番号 0470-29-7091
Home > 南房総大好き人 > 館山市移住 多賀谷裕一様 田舎暮らし

「館山へ行こう」と一瞬で決断 紆余曲折を経て起業

食べきれないほどの野菜と果物

【房総コンピューター株式会社 代表取締役 多賀谷裕一氏】

 

 

<ご紹介するのはこんな方>

多賀谷裕一さん
(49歳で移住)
館山市在住
家族構成 2人家族
以前の居住地 東京都八王子市
移住スタイル : 定住

館山でIT企業を経営する多賀谷裕一さん。東京都八王子市に住み、長年システムエンジニア・プログラマーとして会社勤めをしていた多賀谷さんが館山に移住するきっかけとなったのは…?
移住を決めてからの準備、そして移住した後の仕事について話をお聞きしました。首都圏から館山や南房総への移住を検討している方に向けてアドバイスもいただきましたので、ぜひ、最後までお読みださい。

 

 

45歳からキャリアシフトに挑戦するも…!

東京の八王子市に住み、都内の銀行でプログラマーとして働いていたある日のことです。
朝、通勤電車の中で新聞を開くと、自分の通勤先である銀行の名前が目に飛び込んできました。別の銀行に統合されると書かれています。30年近く、年金・金融関連のプログラマーとして働いていましたが、バブルの崩壊、リーマンショックを経てから、銀行のシステム統合の仕事が多くなっていました。この流れの中では、一通りの統合が終われば、必要な人員は半分になり、仕事が減ることは確実…。思い切って、長らく携わってきた汎用機のエンジニアから、今後仕事が多くなりそうなWeb系エンジニアに転身を図ることにしました。ところが45歳という年齢もあり、現実は厳しいもので、70社ほど応募したものの、まったく採用されません。

 

 

きっかけは会ったこともない若い女性の一言だった!

ちょうどその頃、叔父が体調を崩したと知らされました。介護が必要な状態になるということです。子どもの頃から世話になっていた大切な身内です。八王子の自宅に来てもらおうかと思いましたが、75歳を過ぎた叔父にとっては大きな環境の変化は負担になるでしょう。…いっそのこと、叔父の住む館山へ引っ越そうか?
とはいえ、館山で就けそうな仕事では、収入は1/3になります。すでに私自身で介護している自分の母親と叔父と3人で生活できるのか? 大いに悩みました。

そんなあるとき、職場の飲み会に参加しました。ざわつく居酒屋でテレビを観ていたら、なぜか、若い女性が雑草の天ぷらを作って食べている姿が映しだされ、その女性がこう言ったのです。

「草を食べても生きていけるから!」

…これを聞いて一瞬で決めました。

「館山に移住して、野草と山菜と、自分で釣った魚で天ぷら屋をやる!」

…と。

 

趣味の釣りや料理を仕事にできるし、叔父の介護もできるし、母の介護も楽になり、食材も安く調達できる…一石四鳥。何の迷いもありませんでした。

一度にいろいろなことが思い出されました。ずっと館山の親戚の家で過ごした、子どもの頃の夏休み。夜明けとともに目の前の海で釣り。釣った魚と近所からいただいた野菜で作った朝食をみんなで食べる。お腹いっぱいになるまで食べたら、山に行ってクワガタを採ったり、小川でフナやトジョウを捕まえたり。そして近所でもらい風呂。…そんな毎日。周りの人は優しく、生き物が好きな私にとって、館山・南房総は天国のような場所でした。

見知らぬ若い女性が、多分冗談のつもりで口にした一言で、長い間、心の中で持ち続けていた「館山で暮らしたい!」という思いが覚醒したのかもしれません。

 

 

館山行きへの準備がはじまった!

会社を退職してすぐに調理師免許を取得しました。1年半ほどの間、海鮮居酒屋や豆腐懐石料理店でアルバイトをしながら、天ぷら作りに没頭。同時に八王子の家の売却と館山での住まい探しを進め、運良く 館山市内の140坪の土地の購入と、家の売却が決まりました。館山の土地に家を新築しても、八王子の家を売った金額でおつりがきました。

 

 

館山で生きる道を模索

まず、地元の飲食店で経験を積むのがいいだろう、ということで海鮮居酒屋と蕎麦屋に勤めて調理と接客、経営を学ばせてもらいました。しかし「飲食店を経営するのはなんと難しく、厳しいことか!」と実感。迷う気持ちが出てきた頃、房日新聞の、とある記事に目が止まります。なんでも、館山の隣の南房総市が遊休施設を貸し出し、IT企業を誘致するとのこと。IT人材、とくにWeb関連の仕事ができる人材を育成するために1年間有給で研修を実施し、その後本採用するということなので、応募してみたらあっけなく合格。ところが1年の研修期間が終わっても、ともに学んだ50名の仲間と一緒にITの仕事で利益をあげることは叶わず、わずか3か月で閉業してしまいます。

「このままじゃ、もったいなくないか?」

…という思いがもたげてきました。この地でITの仕事をやっていこうと、思い切って仲間に声をかけ2015年9月に房総コンピューター株式会社を設立。起業して、挑戦してみることにしたのです。

 

 
社内の風景

【社内の風景】

 

 

ここで少し、オフィス探しのいきさつについてお話したいと思います。
当初、館山に近い、南房総市富浦町のアパートの一室を借りてオフィスにしました。けれども複数台のパソコンやモニター、プリンター、その他の機材であっという間に手狭に。引越し先として、南総ユニオンさんが扱っていた南房総市千倉町白子の一軒家が気に入ったのですが、諸般の事情で断念。その後、今、オフィスにしている、館山市藤原の一軒家を購入することができました。家屋は十分な広さがあり、きれいで、価格も相場よりかなりリーズナブルでした。家や土地との出会いには縁というものがあるのだな、と思います。

 
藤原の中古物件

【館山市藤原に中古物件を購入】

 

 

館山・南房総への移住を考えているみなさんへ、ささやかながらアドバイス

私自身が館山に移住してよかったと感じることを思うままに挙げてみます。

まず、気候。
八王子と比較すると冬の最低気温は4度高くて暖かく、夏の最高気温は4度低く、涼しく感じます。海洋性気候で寒暖の差が少ないからでしょう。
次に、言うまでもなく海や里山が多く、自然環境に恵まれていること。
海、畑からの食材は関東一豊富で、飲食店の開業が目的で移住してこられる方もたくさんいます。土地も安いので家庭菜園を楽しむ方も多いです。通勤前に、釣りやサーフィンなどの趣味を楽しむこともできます。

一方で、田舎とはいえ、イオンモールやスーパーなどもあって日々の生活にはあまり不自由がなく、高速バスを使えば東京まで90分で出ることができます。

続いて、首都圏から館山・南房総への移住を考えるときに気をつけたほうがよいことをいくつか紹介したいと思います。

仕事と人口が少ないので基本的に収入は減ります。子育て中の方や、ローンの支払いがある方は慎重に検討する必要があると思います。リモートワークや自営業などで、移住前の仕事がそのまま続けられれば、楽しく暮らせるのではないでしょうか。やはり一番のポイントは仕事、収入をどうするのか、ということです。年金生活の方なら、ローンの支払いさえなければ、東京よりずっと暮らしやすいと思います。

 

 

南総ユニオンさんについて

館山に移住する際、土地を探すために数多くの不動産会社を回り、南総ユニオンさんにも、土地を紹介していただきました。購入にはつながりませんでしたが、その土地の良い点と問題点、改善案などもきちんと説明してくださったことが印象に残っています。不動産は人生を左右する大きな買い物ですから、どの不動産会社を選ぶかが重要になります。その点、南総ユニオンさんは信頼できる会社だと思っています。

 

 

インタビューを終えて…

見知らぬ女性の一言がきっかけで館山に定住し、紆余曲折を経て、起業を果たした多賀谷さん。移住してよかったことのひとつが「人がおおらかで優しいこと」とお話されていたことが印象的でした。安房地域では貴重なIT企業の経営者として末永くご活躍ください!

 
クロダイ釣り

【出勤前に釣りやサーフィンができます】

 

 

館山夕日桟橋と富士山

【館山夕日桟橋と富士山】

 

 

田園里山風景

【田園里山風景】

 

 

 

ページトップへスクロールするボタン